青銅器館(坂本コレクション)
なら仏像館と渡り廊下でつながれた、青銅器館は、昭和12年(1937)に当館の収蔵庫として建設されました。平成14年(2002)に内部を改装して、名品展「中国古代青銅器<坂本コレクション>」の展示施設としてオープンいたしました。
中国の青銅器時代は紀元前2,000年ごろに始まり、夏(か)、商、周(しゅう)の三代を経て、紀元前3世紀(戦国時代後期)まで続きます。商・周時代の青銅容器は彝器(いき)とよばれ、世界の青銅器文化の中で最も発達したものと評価されています。
坂本コレクションには鳳凰文ユウ(商末周初期)のように美術作品として優れたものも少なくありませんが、商時代前半の二里岡期(B.C.17~B.C.15世紀)から、商時代後期(殷墟期)、周時代を通して秦漢時代に至るまでの青銅彝器の大部分の器種が含まれ、各種の文様も観察されて、中国古代青銅器を理解する上で格好の作品群といえます。
主な出陳作品:
爵、觚、長頸尊、觚形尊、方彝、罍、鼎、鬲、豆、盤、壺、鐘、扁壺、蒜頭壺、竈、博山炉、鎮子、鐃、錞于など
※展示室内環境整備のため、青銅器館2階展示室を閉鎖しております。
鳳凰文ユウ
曲線文壷
饕餮文鼎