新宿歴史博物館
所蔵資料展 「幻想の新宿 ―月岡芳年 錦絵で読み解く 四谷怪談―」
新宿区に伝わる数々の伝説の中で最も有名なものが、左門町に暮らした「お岩様」にまつわるものです。江戸時代に四代目鶴屋南北(つるやなんぼく)が戯曲「東海道四谷怪談」の着想源とし大評判を博したことで、伝説は広く浸透しました。
幕末から明治にかけて活躍した絵師・月岡芳年(つきおかよしとし)は、幻想や怪異を主題とした作品を多く手がけ、その墓は新宿区にあります。本展では晩年に手がけたシリーズ「新形三十六怪撰(しんけいさんじゅうろっかいせん)」を、前期・後期に分けて三十六点全て展示します。淡い色彩で静謐(せいひつ)に幻想を描く本シリーズの中でも、四谷怪談を主題にした一枚は、伊右衛門(いえもん)の帰宅を待つお岩様の嫉妬(しっと)心を高度な表現で描いた傑作です。
本展では四谷怪談を中心に怪談・奇譚(きたん)を主題とした錦絵を展示するとともに、芳年と親交があり怪談噺(かいだんばなし)の名人として知られた三遊亭円朝(さんゆうていえんちょう)、そして小泉八雲(こいずみやくも)や泉鏡花(いずみきょうか)といった新宿ゆかりの文学者たちの資料を展示し、新宿という土地に刻まれた幻想を掘りおこします。
【会 期】 平成30年6月30日(土)~8月26日(日)
会期中一部展示替えあり 前期:6月30日(土)~7月22日(日) 後期:7月24日(火)~8月26日(日)
【時 間】9:30~17:30(入館は17:00まで)
【会 場】新宿歴史博物館 地下1階企画展示室
【休館日】7月9日(月)・23日(月)、8月13日(月)
【観覧料】無料
新形三十六怪撰 四ッ谷怪談 明治25年(1892) 月岡芳年 個人蔵
キッズも幻想の世界へ! 子どもといっしょに楽しめる展示も盛りだくさん
道具が妖怪に!?
付喪神(つくもがみ)ってなーに?
付喪神とは、長く使われた道具に心が宿って生まれる妖怪だよ。こんな道具は知ってる?どんな妖怪になるのかな?
骨傘 『百器徒然袋』 鳥山石燕 文化2年(1805) 国立国会図書館蔵
それからどうなる?
怪談の結末を推理!
新宿には、小泉八雲や夏目漱石、泉鏡花など、多くの文学者が暮らしていたよ。怖い話も書いているんだ。あらすじを読んで、結末がどうなるのか予想してみよう。
『化け蜘蛛』The Goblin Spider明治32年(1899) 小泉八雲
所在地
〒160-0008 東京都新宿区三栄町22番地
電話 03-3359-2131
交通アクセス
JR・東京メトロ丸ノ内線・南北線「四ツ谷駅」下車 出口2より徒歩10分
東京メトロ丸ノ内線「四谷 三丁目 駅」下車 出口4より徒歩8分
都営地下鉄新宿線「曙橋駅」下車 A-4出口より徒歩8分