ひょうごのやきもの150年――技・匠からアート・個性へ
2018/08/03

特別展県政150周年記念事業

「ひょうごのやきもの150年―技・匠からアート・個性へ―」

”美術”という概念が西洋からもたらされた明治期、絵画や彫刻などのfine art(純粋美術)に対して、陶芸を含む工芸はapplied art(応用美術)と位置づけられました。この時期、日本で作られた陶磁器は海外でも高く評価されましたが、優れた作品が生み出される土壌は、殖産興業という政府主導の産業政策によるものでした。

 その後、大正、昭和へと移行していく中で、個人の造形物として作家性が打ち出された作品が作り出されるようになりました。さらに、第二次世界大戦後、これまで使用を前提としていた陶芸の現場から、用途を持たないやきものが登場します。そのような中で、用と美に関する考察や工芸の立ち位置の検証が批評家、作家双方によって行われてきました。

 本展では、県政150周年を記念して、古くから窯業の盛んな兵庫で明治から現在までに作られたやきものを、それらを取り巻く一連の時代背景とともに紹介します。明治期の高い技術力を窺わせる輸出陶磁から、伝統を次代に引き継ぐ伝統工芸士、兵庫県の文化賞受賞者や芸術奨励賞受賞者等の作品まで、約110点を通して、兵庫の陶芸の魅力に迫ります。

主な出品作品

出石/ 白磁貼花菊文籠形壺 20世紀初頭 兵庫陶芸美術館(田中寛コレクション) 

桝本佳子 平等院鳳凰堂/皿 2016年 兵庫陶芸美術館 撮影:KENSE

重松あゆみ Aqua Pink 2010年 兵庫陶芸美術館 

神戸/神戸絵付 色絵鶴図紅茶器(5点) 19世紀後半~20世紀前半 兵庫陶芸美術館 

市野雅彦 響き 2012 2012年 兵庫陶芸美術館

概要

展覧会名 

県政150周年記念事業 「ひょうごのやきもの150年―技・匠からアート・個性へ―」

会期       2018年6月9日(土)~9月9日(日)

休館日    月曜日

開館時間              午前10時~午後6時

ただし、7月~8月の土・日曜日は午前9時半~午後7時

※入館はいずれも閉館の30分前まで

出品点数              約110点

会場       兵庫陶芸美術館 展示室2・4・5

観覧料

                  個人            団体                夜間(17:00~)

一般    ¥600                  ¥500                   ¥300

大学生   ¥500                  ¥400                   ¥250

20名以上の場合は団体割引料金になります。

高校生以下は無料です。

70歳以上の方は半額になります。

障害のある方は半額、その介助者1名は無料になります。

交通案内:

JR福知山線「相野」駅下車(大阪駅から約50分)。駅前より神姫グリーンバス「兵庫陶芸美術館」「こんだ薬師温泉」。

または「清水寺」行き乗車約15分、「兵庫陶芸美術館」下車(運賃:片道300円)。

相野駅前よりタクシーの便もあります。