特別展 皇室ゆかりの美術 宮殿を彩った日本画家
2018/11/04

山種美術館 特別展 

 皇室ゆかりの美術

宮殿を彩った日本画家


当館創立者の山﨑種二(やまざきたねじ)は、1968(昭和43)年に完成された皇居宮殿を飾った美術品に感銘を受け、より多くの人々にこの優れた作品をご覧いただきたいという願いから、山口蓬春(やまぐちほうしゅん)、上村松篁(うえむらしょうこう)、橋本明治(はしもとめいじ)、東山魁夷(ひがしやまかいい)ら宮殿装飾を手掛けた日本画家たちに同趣向の作品制作を依頼しました。


このたび、山種美術館では、これら当館所蔵の皇居宮殿にちなんだ作品を4年ぶりに一挙公開するとともに、皇室ゆかりの美術をご紹介する展覧会を開催いたします。

加えて、天皇の手になる書・宸翰(しんかん)や宮家に伝来した絵巻、皇族から下賜された美術工芸品、野口小蘋(のぐちしょうひん)、下村観山(しもむらかんざん)、西村五雲(にしむらごうん)らによる宮家旧蔵の日本画など、皇室とゆかりの深い作品をご覧いただきます。

さらに、1890(明治23)年に皇室による美術の保護奨励の目的で設置された帝室技芸員制度にも注目します。橋本雅邦(はしもとがほう)、竹内栖鳳(たけうちせいほう)、上村松園(うえむらしょうえん)らの日本画から、川之邊一朝(かわのべいっちょう)、並河靖之(なみかわやすゆき)、濤川惣助(なみかわそうすけ)、香川勝廣(かつがわかつひろ)らの工芸作品、そして黒田清輝(くろだせいき)や和田英作(わだえいさく)らの洋画まで、帝室技芸員に任命された作家たちの優品を通して、近代の美術家たちが皇室とどのように関わってきたかを振り返ります。

本展のみどころ

1. 初公開作品を含む秘蔵の皇室ゆかりの美術品をご紹介!
天皇自筆の書(宸翰)や宮家旧蔵品に加え、皇族から下賜された美術工芸品やボンボニエールなど、秘蔵の名品を展示します。

2. 4年ぶりの一挙公開。宮殿にちなんで制作された当館所蔵の日本画で宮殿空間を体感!
ダイナミックなスケールで宮殿装飾に取り組んだ日本画家たち(安田靫彦、山口蓬春、上村松篁、橋本明治、 東山魁夷、杉山寧ら)。彼らが当館のために揮毫した宮殿ゆかりの作品を一挙公開いたします。

3. 帝室技芸員の名品をまとめてご覧いただける貴重な機会!
皇室による美術の保護奨励の目的で設置された帝室技芸員制度。帝室技芸員の絵画・彫刻に加え、近年、特に人気の高い工芸家たちの優品も展示し、明治、大正、昭和の美術の粋をご紹介いたします。

主要展示品:

《犬張子形ボンボニエール》 [継宮明仁親王(今上天皇)ご誕生]

海北友雪《太平記絵巻 巻第十二》(部分)
国立歴史民俗博物館 ※会期中巻替え [高松宮家伝来禁裏本]


渡辺省亭《赤坂離宮下絵 花鳥図画帖》
東京国立博物館 [迎賓館赤坂離宮の七宝額のための下絵]

山口蓬春《新宮殿杉戸楓4分の1下絵》
ⓒ公益財団法人 JR東海生涯学習財団 [昭和新宮殿の作品にちなんで制作された作品]

橋本明治《朝陽桜》
山種美術館 [昭和新宮殿の作品にちなんで制作された作品

東山魁夷 《満ち来る潮》 山種美術館

並河靖之《花鳥図花瓶》 [帝室技芸員による作品]

上村松園《牡丹雪》
山種美術館 [帝室技芸員による作品]

会期:    2018年11月17日(土)~2019年1月20日(日)
※会期中、一部展示替えあり(前期:11/17-12/16、後期:12/18-1/20)
会場:    山種美術館
主催:    山種美術館、日本経済新聞社
協賛:    SMBC日興証券
開館時間:    午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:    月曜日[但し、12/24(月) 1/14(月)は開館、12/25(火) 1/15(火)は休館、12/29(土)~1/2(水)は年末年始休館]
入館料:    一般1200円(1000円)・大高生900円(800円)・中学生以下無料※( )内は20名以上の団体料金および前売料金。

交通案內
JR恵比寿駅西口・東京メトロ日比谷線恵比寿駅 2番出口より徒歩約10分