染付 ─世界に花咲く青のうつわ
2019/01/08
出光美術館 展覧会

染付 ─世界に花咲く青のうつわ

開催期間 2019年1月12日(土)~3月24日(日)


展示概要:
  白い肌の上に、あるときは鮮麗な青、あるときは優しく煙る淡い青で、花や鳥、風景から幾何学的なパターンまで、さまざまな文様を描くやきもの、「染付(そめつけ)」。染付は、14世紀に元時代の中国で完成した「青花(せいか)」、すなわち白磁にコバルト絵具で絵付をする装飾技術が、17世紀初頭の日本に伝わり、浸透していったものです。そして今なお染付は、美術品としてだけではなく、日常的な暮らしのうつわとしても日本中で親しまれています。驚くべき、息の長い魅力といえるでしょう。
  染付の広がりは、時間軸に沿うだけではありません。中国・朝鮮・日本といった東アジア、ベトナムなどの東南アジア、トルコ・イランなどイスラム文化圏の西アジア、さらには欧州にまで、青のうつわへの憧れと声望、その生産は、地理的にも空前の伝播力で広まってゆきました。
  この展覧会では、染付・藍彩(らんさい)など複数の技法におよぶ青いやきものを視野に入れ、深甚な影響力をもつ「染付」を、ひとつの世界言語としてとらえてみます。現代の国際社会では、思想や宗教の対立が広がる諸地域において、かつて人々は、共に青のうつわを求め、快晴の空や海を想わせる青のかがやきに、ひとしく心を酔わせていたのです。やきものという世界規模の文化が語りかけてくる言葉、多様性を示しながら、人々をひとつに結びつけた、懐深い美の物語をご堪能いただければ幸いです。

展覧会の構成:
第1章 青の揺籃ゆりかご ─オリエントの青色世界


第2章 中国青花磁器の壮麗 ─景徳鎮官窯と民窯


第3章 温雅なる青 ─朝鮮とベトナムの青花


第4章 伊万里と京焼 ─日本の愛した暮らしの青


第5章 青に響く色彩 ─豆彩と鍋島


第6章 旅する染付 ─青のうつわの世界性


開館時間
午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
毎週金曜日は午前10時~午後7時(入館は午後6時30分まで)

休館日
毎週月曜日(ただし月曜日が祝日および振替休日の場合は開館)
年末年始および展示替期間

入館料
一般1,000円/高・大生700円(団体20名以上 各200円引)
中学生以下無料

住所:〒100-0005
東京都千代田区丸の内3-1-1 帝劇ビル9階